通話録音は、応対品質の向上やクレーム対応、育成の材料として活用されるべき大切な資産です。
しかし現場では、「録音しているのに活かせていない」という声が多く聞かれます。再生されずに埋もれていく音声データ、聞いても指摘にまでつながらない録音。
そのまま形骸化してしまうケースは少なくありません。
特に、現場を支えるマネジメント層にとっては、シフト管理やトラブル対応、メンバー育成などの業務に追われ、録音活用が“やりたくてもできない”業務のひとつになっていることも。本記事では、録音を「聞いているのに活かせていない」背景にある課題を整理し、属人化を防ぎつつ“伝わるフィードバック”につなげるための設計ポイントをご紹介します。
なぜ通話録音は“活かされない”のか?
なんとなく気になる、でも言葉にできない
通話録音を聞いていて、「なんとなく気になるけど、うまく言葉にできない」と感じたことはありませんか?
言葉遣いは丁寧
説明も間違っていない
……でも、なぜか少しひっかかる。
この「惜しいけれど言葉にできない」という違和感を明確に指摘できなければ、フィードバックの場はぼやけたまま終わってしまいます。結果として、応対の質は変わらず、録音活用も定着しないまま“形骸化”していきます。
判断のばらつきが、納得されない理由になる
仮に気づいた点を何とか伝えようとしても、伝え方に迷いが出てしまうことも少なくありません。
どこが良くて、どこが改善点なのか、その基準が明確でないままでは、指摘される側にとっても納得しにくくなります。

同じような対応でも、前回は指摘されず今回はされる。
人によって指摘されるポイントが違う。
そういったズレが積み重なると、フィードバックそのものに
一貫性がないと捉えられ、信頼感が薄れていきます。
「聞いてはいるけど、改善にはつながっていない」—その原因の多くは、評価基準の曖昧さと、それに伴う伝え方のばらつきにあります。
録音が“埋もれてしまう”2つの壁
忙しくて、録音に向き合えない
現場のマネジメントや教育に関わる立場の多くが、
「録音を活かしたい」と感じています。
それでも実際には、シフトの調整、クレーム対応、進捗確認などに追われる毎日の中で、録音を聞く時間を確保できていないというのが現実です。

“あとで聞こう”と考えていても、優先度が下がり、そのまま時間が過ぎていく。
必要なときだけ、例えばトラブルが発生した際に確認される—そんな使われ方に留まっているケースも多く見られます。
判断基準がないから、伝えられない
録音を聞く時間が取れたとしても、次に壁になるのが「どう伝えるか」という点です。
評価の基準や指摘の粒度が明文化されていなければ、伝え手の感覚に委ねるしかなくなり、結果として属人的な判断に陥りやすくなります。
同じ対応についても、評価する人によって判断が異なれば、受け手の混乱は避けられません。
「何が良くて、どこが修正すべき点なのか」が整理されていないままでは、録音は“聞かれて終わるもの”となり、育成のツールとして活かされる機会が失われてしまいます。
通話録音フィードバックが活用されない理由と、よくある現場の声の一覧表
| 活用されない理由 | よくある現場の声 |
|---|---|
| 指摘が主観的・感覚的に聞こえる | 「また感覚で言われてる…」「納得できないまま終わった」 |
| 判断基準が評価者ごとに異なる | 「SVによって言うことが違う」「結局どれが正しいの?」 |
| フィードバックが一方通行で終わる | 「言われたけど、次にどうすればいいかわからない」 |
| 人間関係が気になって伝えにくい | 「怒らせたくない」「言ってギクシャクするのが怖い」 |
| 伝え方が分からず黙って流してしまう | 「気づいたけど言えなかった」「伝えるのって難しい」 |
通話録音を“育成に活かす”体制づくりとは?
“再現と修正”ができる設計
通話録音を教育や品質向上に活かすには、「評価の軸」「伝え方」「運用の仕組み」の3つが明確であることが不可欠です。これらが曖昧なままでは、フィードバックは属人的になり、聞く側・伝える側ともに“何をどう見て、どう伝えればよいか”が分からなくなってしまいます。
本来、モニタリングは“感覚”で判断するものではなく、「どこが良かったか」「どこに改善余地があるか」を、共通の基準で捉えられるよう設計されるべき業務です。優れた対応の“再現”だけでなく、問題点の“修正”にもつながる指摘こそ、チーム全体の底上げに寄与します。
録音は「聞く」ことが目的ではなく、「活かす」ためにあるもの。再現可能な評価基準と伝え方を整え、継続的に育成に繋げる仕組みがあってこそ、録音は初めて価値を持ちます。
客観性と再現性で、フィードバックの質を上げる

モニタリングが効果的に機能するには、単に録音するだけでなく、
「何を見るか」「どう伝えるか」「いつ伝えるか」までが一貫して設計された“伝える仕組み”が必要です。
評価の視点が定まり、言葉遣いが揃い、フィードバックのタイミングまで整理されていれば、
属人化せず、チーム全体で“伝え方の質”を安定させることができます。
また管理者層にかかるモニタリング工数を減らし、指導に伴う心理的・時間的負担を軽くできれば、忙しい現場でも無理なく継続的な育成に取り組めるはずです。

たとえば、下記のようにBefore(導入前)とAfter(導入後)では、フィードバックを取り巻く環境に大きな変化が生まれます。
通話録音のフィードバック体制における Before と After の比較表。評価の基準・伝え方・納得度・管理者の負担の違いを整理。
| 項目 | Before(導入前) | After(導入後) |
|---|---|---|
| 評価の基準 | 感覚・個人差による | 共通の評価観点に基づく |
| フィードバックの負担感 | 表現に悩み、属人化 | 伝えるべき観点が整理されている |
| メンバーの納得度 | 評価理由が不明瞭 | 具体的な理由とトーク例がある |
こうした仕組みは、いわば「問題の芽を摘む」だけでなく、「良い応対を言語化して、組織に広げる」役割も果たします。
注意喚起にも、強みの共有にも使えるという意味で、現場の守備と攻撃の両方を支えるツールにもなり得るのです。
当社では、こうした「録るだけで終わらせない設計」を支援するために、現場ごとに評価観点の整理、伝え方の工夫、レポート形式の整備などを行い、モニタリングが“使える状態”になるまでを一貫してサポートしています。
録音データをどう活かすかは、現場の可能性をどう育てるかと同義かもしれません。
私たちは、そうした現場の成長に寄り添う“土台作り”を目指しています。
プログレスの音声モニタリングサービス「モニトーク」
通話録音データ、もっと現場改善に活かせそうだと感じていませんか?
モニトークは、AIと保険業界のモニタリング経験が豊富な専門スタッフが連携し
応対品質を多角的に分析・評価して、営業スタッフのスキル向上を支援します。
重要事項説明の状況、トークスクリプトの遵守、対応マナー、苦情の兆候まで
数字では見えない応対品質を客観的に可視化。
法令遵守の徹底、教育の標準化、監査対応 など
録音データを現場が確実に成長できる資産に変えていきます。
営業管理の負担軽減も含めて、まずはお気軽にご相談ください。





