電話営業における実践例丨イエスアンド法で顧客との会話をスムーズにする方法 

電話営業における実践例丨イエスアンド法で顧客との会話をスムーズにする方法  通話モニタリング

「また着信拒否された…」電話営業の仕事をしていると、断られることに慣れてしまいがちですよね。しかし、お客様との会話が途切れてしまう本当の原因は、コミュニケーション手法にあるかもしれません。そこで注目を集めているのが、イエスアンド法です。この手法は、相手の意見や状況を肯定しつつ、新しい提案を付け加えることで会話を前向きに運ぶことを狙いとしています。本記事では、イエスアンド法の基本的な考え方から実際の電話営業での活用ポイント、さらに高度な応用方法までを具体的に解説します。 

イエスアンド法とは?電話営業で活きる基本原則

イエスアンド法の定義と心理的効果 

イエスアンド法とは、相手の意見や主張をまず受け入れ(「YES」)、そこに自分の意見を追加(「AND」)していくコミュニケーション技法です。 

例文
お客様
お客様

先日のご提案、なかなか興味深かったのですが、どうしても価格が少し高く感じていて…

営業
営業

確かにおっしゃる通りです。(YES)実は、(AND)この商品は通常採用されない△△という高品質素材を使用しており、その価値を長期的に実感していただけると自負しております。

なぜイエスアンド法が心理的に効果的かというと、人は自分の意見を否定されると防衛反応を示し、心を閉ざしてしまうからです。逆に意見を受け入れられると安心感を抱き、心理的な安全性が生まれます。これにより、相手は心を開いてさらに会話を続けようという気持ちになります。 
 
電話営業において、このアプローチを取り入れることで、顧客との会話を自然に発展させ、強引さを感じさせずに関係性を深めることができるのです。 

従来の営業トークとの違い

従来の営業トークでは、顧客の反応や反論に対してすぐに否定や説得を試みるケースが多く見られました。しかしこのアプローチは、相手に抵抗感を与えやすく、結果的に会話が早々に終了してしまう可能性もあります。  

一方、イエスアンド法は相手を否定することなく、「そうですね。実はおすすめしているサービスでは…」と、肯定的な流れの中で提案を行います。押し付けがましさを最小限に抑えながら商談を継続できる点が、従来法と大きく異なるメリットです。 

テレアポ業務でイエスアンド法が有効な理由

テレアポでは、限られた時間の中で複数の見込み顧客にアプローチすることも多く、すべての相手がじっくり話を聞いてくれるとは限りません。そのため、スピーディーかつ相手の気分を損ねずアポイントにつなげる必要があります。 

また、テレアポでは顧客の課題を即座に把握して対応する必要がありますが、イエスアンド法は顧客のニーズや課題に沿った対話を促進します。「確かにその問題はお困りですよね。実は弊社のサービスはまさにその点を解決するために開発されました」といった形で、自然に提案につなげられます。 
 
PDCAサイクルを回しながらイエスアンド法を継続的に実践することで、テレアポの成功率を確実に高めることができるのです。 

テレアポ業務でイエスアンド法が有効な理由

イエスアンド法の実践例4選|すぐに使えるフレーズ集

「忙しい」と言われたときの対応例

電話営業で「忙しい」と言われたときこそ、イエスアンド法が真価を発揮します。 
 
「お忙しいところ、失礼いたしました。改めてご連絡させていただいてもよろしいでしょうか?」と相手の状況を受け入れつつ、代替案を提示するのがコツです。 
 
実は「忙しい」という反応は、単なる断りではなく、本当に時間がない可能性があります。「お忙しい中、恐れ入ります。手短にお話させていただきます。」とクッション言葉を使いながら、簡潔に用件を伝えるアプローチも効果的です。 
 
相手の都合を最優先に考え、無理に話を進めるのではなく「ご都合の良い時間帯を改めてお伺いしてもよろしいでしょうか?」と選択肢を提供することで、良好な関係構築につながります。 

「興味がない」への切り返し方 

「興味がない」という反応は、電話営業で最もよく遭遇する断り文句です。イエスアンド法では、まずこの反応を否定せず受け入れることから始めます。 
 
「そうですね、いきなりのお電話で興味を持っていただくのは難しいですよね。多くのお客様も最初はそう感じられます。」と共感の姿勢を示しましょう。 
 
また「まずは簡単な資料だけでもお送りさせていただけませんか?」と、ハードルの低い次のステップを提案すると効果的です。 
 
相手の立場を尊重しながらも、魅力的な提案で興味を引き出すのがイエスアンド法の本質です。 

「興味がない」への切り返し方 

「検討中」と言われた場合の進め方

「検討中です」という返答は商談終了のサインではなく、会話を継続するチャンスです。イエスアンド法では、この言葉を聞き流し、別の話題へ自然に移行させます。 

例:「ご検討いただきありがとうございます。ところで、先ほど初期費用についてご心配されていましたが、具体的にどのような点が気になっていますか?」

このように「ところで」や「ちなみに」という接続詞を使って話題を切り替えると、商談を自然に継続できます。重要なのは、相手の「検討します」という意見を否定せず受け入れつつ、顧客が抱える懸念点を掘り下げる質問をすることです。 
 
強引に話を進めると逆効果になるため、あくまで顧客のペースに合わせ、不安や疑問を丁寧に解消していきましょう。 

価格に対する異論への対処法

「価格が高い」という異論は電話営業でよく遭遇する課題です。イエスアンド法を使えば、この状況を効果的に打開できます。 

  • STEP1

    まずは、顧客の意見に同意しましょう。 

    例文:「確かに、この商品は他社製品より価格設定が高めです」 

    率直に認めることで、顧客の信頼を獲得できます。

  • STEP2

    次に「そして」と続け、価値の説明に移ります。 

    例文②:「そして、その分エコ機能が充実しており、消費電力を20%削減できるため、長期的には大きなコスト削減につながります」 

    価格の高さを価値に変換します。 

  • STEP3

    さらに「だからこそ」という言葉で締めくくると効果的です。

    例文③:「だからこそ、貴社のような品質重視の企業様にご提案しています。売り場面積当たりの売上アップも期待できますよ。」 

サービス導入による実利を一緒に考えてもらうことで、純粋な値段比較から継続的なメリットに視点を移しやすくなります。実際の使用例や成功事例を交えながら、顧客がイメージしやすいようサポートしましょう。 

イエスアンド法の高度な活用法と注意点

イエスアンド法とイエスバット法の使い分け

イエスバット法は相手を肯定しつつも、一部の内容を上手に修正・補足して提案を主張する話法として知られています。イエスアンド法が相手の発言に対して新しいプラス要素を提示するのに対し、イエスバット法は前向きに受け止めつつも別の方向へ軌道修正したいときに有効です。  

【イエスアンド法の例】 
お客様
お客様

この製品、確かに性能は良さそうですが、正直価格が少し高い気がして…

営業
営業

確かにおっしゃる通りです。実はその価格には最新の技術と充実したアフターサポートが含まれており、長期的にはランニングコストの削減にもつながる設計となっております。

【イエスバット法の例】 
お客様
お客様

この製品、確かに性能は良さそうですが、正直価格が少し高い気がして…

営業
営業

確かにおっしゃる通りです。でも、価格だけではなく、製品の性能や柔軟なカスタマイズ性といった点も含めてご検討いただくと、よりお客様のニーズにフィットする選択になるかと思います。

顧客によっては、自身の状況や考え方が確立されており、ただ賛同を続けるだけでは議論が深まらない場合があります。そのような場合は、イエスアンド法とイエスバット法を使い分けて柔軟に対応するよう意識しましょう。 

モニタリングを活用した話法の改善方法

電話営業では、モニタリングや録音が日常的に行われることが多いです。これらのデータを活用すれば、実際にイエスアンド法が適切に使えているか、どのような反応を得られているかを客観的に分析できます。自分だけでは気付きにくい言い回しや話の間合いも確認できるため、改善策を練るうえで欠かせない手段です。  

具体的には、否定的な切り返しになってしまっていないか、相手の話に適切なタイミングで言葉を乗せられているかなどをチェックしましょう。小さなポイントを積み重ねることで、より磨かれた営業トークへと発展します。 

イエスアンド法実践時の陥りがちな失敗とその回避策

イエスアンド法の実践で陥りがちな失敗としては、ただ相手に「はい、そうですね」と肯定を続けるだけで終わってしまうケースや、無理に褒めている印象を与えるような表現を使ってしまうケースが挙げられます。こうした場合、相手は「本当は興味がないのに調子よく返事をしているだけ」と感じ、逆に不信感を抱く可能性があります。  

対策としては、肯定した後に入れる追加情報や提案内容をしっかりと準備し、単なる同調で終わらないようにすることが大切です。相手の真意を捉え、深い理解があることを示しながら次の一手を繰り出すことで、イエスアンド法の強みを十分に活かせるでしょう。 

自然な対話で顧客の信頼を獲得

以上のように、イエスアンド法は、電話営業において単なる売り込みではなく、顧客の立場に寄り添った対話を実現する話法です。相手の意見や状況をまず受け入れ、そこに適切な提案を加えることで、自然な会話の流れを生み出し、顧客との信頼関係を深めます。PDCAサイクルを回しながら、日々の業務の中で改善点を見つけ実践していくことで、さらに高い営業成果が期待できるでしょう。ぜひ、この手法を実践に取り入れて、電話営業の現場で成果を積み上げてください。 

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